電動集積書架

研修会で図書館見学後に寄せられたご質問への補足です。

電動集積書架は20連7段が1セットとなっています。使用時に同時に開く書架通路は3列です。1平米あたり約1トンの床加重がかかります。図書館部分施工時にレールを床と同じ高さに埋め、床との段差がないようにしました。

スイッチの下部にあるのはクリンパといって、除菌作用もある清浄装置を組み込みました。図書館特有の古い図書の臭いを少なくしたく設置したものです。

電動書架は大型本も入る7段の高さのものですので、図書館の中では最も大きな体積を占める部分となります。グレーのスチールの色ですと図書館全体に与える印象が大きくなります。他の色の選択肢はアイボリーでしたが、イマイチ気乗りがせず、書架の外側を木造にすることは、この高さでは可動に負荷がかかり過ぎて不可能ということで、これも断念しました。


その他のほとんどの書架、家具は木製品にしたのですが、どうにも集積書架との調和がとれず、外側に木製風の化粧板を張れないかと、念のため工事会社に尋ねました。すでにスチールに糊付けすることができるものがあるとは知らなかったのですが、ロール状になった薄い見本板の中に、家具とピタリ同じ黄褐色があり、図書館内のカラー統一を完了することができました。
今でも木材を使用しているのかと尋ねられることがありますが、そっくりさんプリントの化粧板です。

(Y.H.)