ご挨拶

 図書館振興財団助成事業への助成申請の検討が始まり、ちょうど1年が過ぎようとしています。会員の新任担当者のための研修会を開催したいという情熱に押され、決断をしてみたものの不安がいっぱいのスタートでした。
 助成事業が認められてからは、ブログにも「疾風怒濤」の表現が幾度か使われましたが、まさに言葉通りに駆け抜けたようです。
 長い病院図書室勤務の中で、特筆すべき充実した年でした。ベテランとしてともすれば忘れがちな、前向きに・ひたむきに学ぶ姿勢の大切さを再び教えられた事業でもありました。
 このような機会を与えてくださいました図書館振興財団、支えてくださいましたスタッフをはじめ会員、参加者そして関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。

  ありがとうございました

 日本病院ライブラリー協会(JHLA)は本年35周年を迎えます。わずか数名で立ち上げた協会も全国に300を超す会員を持つ団体へと成長しました。協会創設に奔走してくださいました先輩諸氏の病院図書室にかける熱い思いをさらに多くの方々へ伝えることが受け継いだものの使命と思います。ブログは本日で終了いたしますが、ここで終わるのではなく、新たな出発です。PJチーフからの言葉にもありますように「継続は力なり」です。新任担当者研修会に参加くださった皆様、ブログにアクセスしてくださった皆様、そして全国の病院図書室担当者へこの思いが伝わり、大きな輪となって次へとつながることを願っております。
 この1年の経験を活かし、JHLAはさらなる一歩を踏み出すことをお約束して、一区切りといたします。(M.N.)

次の実りへ

プロジェクトチーフのMYです。
明日で3月も終わり、21年度が終了します。
助成事業が決定した7月からずっと続けさせていただいたこのブログも、いよいよ明日が最終日となりました。
MYは最近ブログの記事作成から遠ざかっていたのですが、今日は最後のご挨拶をするために、ここに戻って参りました。


いま改めて7月からのブログ記事を読みなおしてみると、その中身の濃さに驚かされます。
スタッフからの投稿記事や研修会に参加してくださった新人図書室担当者からの感想、後日談など、後から後から泉のように湧き出てくる記事内容に目を見張ります。
すべての記事が試行錯誤の経験に裏付けされた血の通った内容でした。
特に研修会が終わってからのブログ記事はそのまま病院図書室管理の教科書になりそうです。
実は私もブログ記事を読んで「あっそうだったのか!」と勉強させていただいたことが多々ありました。


11月の研修会終了当時は、ブログも同様に終了するべきではないのか、このまま続ける意味があるのか、などとブログの行く末に不安を感じたこともありました。
でもここまで来て感じるのは、、、継続は力なり…本当にそのとおりだと思いました。


私たち1人1人はほとんどが名もない図書室スタッフです。
それでもみんなの力を結集すると、こんなにも読み応えのあるものが作れるのだと、団結力のもたらす強さを再発見しました。

始まりにはすべて終わりがあります。
9ヶ月間にわたるプロジェクトチームの活動は、ブログの終了とともにとりあえず明日で終わります。
でもこのプロジェクトが私たちにもたらしてくれた大きな果実は、再び新たな種となり、次の実りへと続きます。
今回の研修会での反省点はぜひ次の機会に改善したいと思います。
研修会にご参加くださった新人担当者の皆様、またどこかでお会いいたしましょう。
日本病院ライブラリー協会はいつでもあなたに手を差し伸べる用意があることを覚えていてください。


そして、このような機会を与えてくださった図書館振興財団に心より感謝いたします。

(PJチーフ/ M.Y)

春はこれから

こんにちは M.I.です。
皆様のお住まいの地域では、すでに桜が咲いたところもあるでしょうね。まだ雪が残る北海道では一足早く、春を迎えられた方々がうらやましくてなりません.こちらでは5月上旬くらいからが桜の本番です。
桜前線が北上するように、新任担当者の皆様も芽吹きからつぼみ、そして満開のさくらの花へと変化していかれることでしょう。厳しい冬を木々が乗り越えるように、辛いことや苦しいことの後には、楽しいことも沢山あります。 研修会は、桜の植樹でした。これからの手入れしだいで、美しい花が咲きます。
時にはこの新任担当者研修事業を思い出していただけたら幸いです。そして、わたしたちメンバー全員が皆さんとともに図書室担当者として歩んでいることも覚えておいてくださいね。
新年度が始まります。病院図書室では多くの新人利用者を迎えることになります。
皆様は研修会の成果を発揮して、中堅図書室担当者へのスタートを切ってください(ベテランと呼べるのは、もう少し先でしょうか)。
 年度は変わりますが、いつでも 病院図書室新任担当者研修会プロジェクトが、皆さんの今後の業務にお役に立てるようにスタンバイしております。

図書室管理プログラムのご質問から

図書室新任担当者研修会に出席された方々からいただいたご質問のひとつに、新しく図書室を立ち上げていく準備中で、図書管理についてデータの構築、プログラムの立ち上げなど、どのように進めていけばよいかというご質問がありました。
まず雑誌・単行本(オンラインジャーナル、e-Bookを含む)などの書誌を含む全所蔵データを作成する必要があります。最初からどのようなプログラムを使用するか決定していない場合でも、エクセルでデータで作成しておくとコンバータ可能なものが多いようです。
将来的にどのようなプログラムにしていきたいか、ビジョンを持っておくこと、完成へ向けてどのように構築していくか等を考慮していきます。
たとえば以下のようなことについてです。

1.パソコン、サーバー、プリンタ等の機器はどこまでそろえるか、図書館LANを構築するのか
2.データ管理機能、検索機能を付加するか
3.バーコードを雑誌、単行本に添付して2と一体化させるか
4.外部データベースに接続するか
5.文献検索結果から所蔵検索へリンクさせるのか
6.ホームページを立ち上げそこからアクセスをするのか。
7.フリーまたは購入オンラインジャーナル集、e-Book集を作成しリンクするか
8.新着雑誌(オンラインジャーナルを含む)、新着図書資料もプログラム管理とするか
9.病院全職員が利用できるようにするのか
10.利用者情報を入れるのか(貸出・返却に対応する)         
11.NACSISI−CATに目録作成参加館として参加するか   
12.セキュリティはどうするのか
ETC. 
                 電子カーデックス

                                        
データの蓄積は時間がかかります。同時進行的にホームページを立ち上げ、文献検索データベースにリンクしておく、オンラインジャーナル集、e-Book集を作成しリンクするなどプログラム構想を見据えて、ひとつづつアップしていきます。

最後に所蔵データを反映させて文献検索結果から所蔵文献、オンラインジャーナルフルテキスト、外部への文献申込などへのリンクを構築していくなど、ジグソーパズルのように嵌め込んでいき段階的に仕上げていくこともできます。

国立情報学研究所のNACSISI−CATに目録作成参加館として協力しますと、CAT上の登録データを切り出して自館の所蔵書誌データを作成することができます。参加は無料ですがNACSISI−CATに対応したクライアントソフトが必要になってきます。 
最初からパッケージでの管理プログラムを購入することも、もちろんいいと思いますが、できれば図書室の変容、医療情報の進展に合わせられるようプログラムに柔軟性、伸張性を備えているとさらにいいと思います。

このご質問の主旨を受けて、JHLAで図書室管理プログラムについて、コンソーシアムを立ち上げていけるかということを模索しています。

どのような図書室にも適用できるような、大きなプロジェクトサイズからダウンサイズにしたものまで、病院図書室の特性を踏まえたものを検討したいと思っています。病院によって各種の特殊性、専門性があり、どの程度まで拡大、あるいは縮小すればよいかはデータ数、所蔵冊数、ホームページへのリンク、サーバーの有無、将来性などにより異なります。現在、プログラムの改編について打ち合わせ中です。

5月の研修会までをめどに形になるよう進めていきたいと思いますが、役員会での検討、決定後、改めて皆様にはJHLAホームページなどでお知らせいたします。
皆様のご質問から動き出す活動もありますので、どうぞ、ご要望などを含め、ご意見をお寄せください。

(Y.H.)

小さな積み重ね

図書室の仕事は、目に見えない仕事が多い。

オンラインジャーナルが主流になり、そのメンテナンスをしたり、ホームページを整備したり、文献複写サービスを充実させたり、利便性がよくなればなるほど、目に見えない仕事が増えていきます

また図書室を訪れる利用者に文献検索方法を指導したり、発表方法をレクチャーしたり、それ以外のさまざまなヘルプをすることもあります。
最近ではオフィス2007が導入され、新しくなりすぎたツールに「これどうやるの?」と質問の嵐。

そうやって質問されていくうちに自分自身が使わない機能までも詳しくなっていきます。

そんな図書室の業務に理解を示してくれないとお嘆きの担当者さん。
ただ本を並べているだけと誤解されているのなら日誌をつけてみたらいかがでしょう
一ヶ月まとめて月報として上司に提出。
一年間まとめれば図書室年報になります。

利用者数、貸し出し数、問い合わせの内容、文献複写依頼数、文献検索アクセス数など、数字になって見えてくるものは案外多いものです。

またレファレンス業務などは事例集としてまとまります。

小さなことですがその積み重ねが大切です(Y.O.)。

宝さがし みつかりましたか

宝は見つかりませんでしたか?コメントがないのが残念です。

 この例題を掲載したのは「参考文献からの孫引き」「PubMedからヒットしない」「雑誌なのか単行書なのかわかりにくい」「Guidelineの単語があった」からです。
 文献を依頼されたとき、記載を見て雑誌でないようだと判断、依頼者に説明をしました。少し話をしているうちに、ここに書かれているガイドラインがみたいということがわかりました。
 孫引き文献は、書誌確認のためデータベースで検索をするのですが、依頼者のGuidelineを入手したいという希望から直接ACR(American College of Cardiology)のサイトにアクセスをしました。

 ありました! 画面の右側に「Practice Guideline and Technical Standatds」が。

 これはあくまでも入手法の一つの例です。
 依頼された文献が、データベースによって検索されたものか、そうではないか。
 論文か、会議録や抄録ではないか、本当はどこまで必要なのかなどまず依頼者との間で確認していますか。
 新任のころは、なかなか厳しいインタビューはできないかもしれませんが、依頼者・担当者ともに必要なものをセレクトするという技術を磨いて欲しいと思います。
 ブログの「挑戦してみませんか」の例題でもいくつか全文入手の方法が紹介されました。このガイドラインを見つけるにも、それぞれの方法があることと思います。依頼者に、より早く正確な情報を提供するために、担当者は文献を探す基本を学び、さらに検索のテクニックを磨いていきたいものです。いつでも、何でも「Google」なんて言わないでくださいね。
 
 平成21年度も残りわずかです。21年度は新任だった担当者も「新任」の肩書きが外れるころではないでしょうか。
 
新年度にむかってホップ・ステップ・ジャンプです(M.N)。

用語の解説 4:バンクーバースタイル

冬季オリンピックが終わりました。バンクーバーではパラリンピックが開催されています。
図書館員が連想するバンクーバーは?と先日のブログにも書きましたが、今日は、バンクーバースタイルについての用語解説です。


雑誌に論文を投稿する際には個々の雑誌で決まったルールがあります。
多くの場合、投稿規程は雑誌の表紙裏もしくは最終ページに掲載されていますが、その規定内容に従って、投稿原稿を作成します。
皆さんの中には、文献の記載方法を始め投稿規程について問い合わせを受けた方も少なくないと思います。
その投稿規程には統一された形式、「バンクーバースタイル」があるのはご存知でしょうか?

バンクーバースタイルの正式名称はUniform Requirements for Manuscripts Submitted Biomedical Journal"(生物医学雑誌投稿に関する統一規程)です。
1978年、生物医学系雑誌の編集者グループが投稿原稿の統一化を目指し、会議を開催、翌年に発表された規程のことです。この会議がバンクーバーで開催されたことから「バンクーバースタイル」と呼ばれています。
現在、バンクーバースタイルは国際医学雑誌編集者委員会(ICMJE)が改訂し、最新版は2008年に発行されていますが、この規程を採用している雑誌は500誌以上となっています。
そうした雑誌に投稿する場合、「統一規程」に従っていれば作成スタイルを理由に受け取りを拒否されるということはありませんので、この投稿規程を覚えておくとよいと思います。

なお、生物医学雑誌投稿に関する統一規程(2003)の日本語訳は「医学のあゆみ」(医歯薬出版株式会社)の210巻11〜13号に掲載、医歯薬出版のページで公開されています。
http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/ayumi/urm.cfm