用語の解説 4:バンクーバースタイル

冬季オリンピックが終わりました。バンクーバーではパラリンピックが開催されています。
図書館員が連想するバンクーバーは?と先日のブログにも書きましたが、今日は、バンクーバースタイルについての用語解説です。


雑誌に論文を投稿する際には個々の雑誌で決まったルールがあります。
多くの場合、投稿規程は雑誌の表紙裏もしくは最終ページに掲載されていますが、その規定内容に従って、投稿原稿を作成します。
皆さんの中には、文献の記載方法を始め投稿規程について問い合わせを受けた方も少なくないと思います。
その投稿規程には統一された形式、「バンクーバースタイル」があるのはご存知でしょうか?

バンクーバースタイルの正式名称はUniform Requirements for Manuscripts Submitted Biomedical Journal"(生物医学雑誌投稿に関する統一規程)です。
1978年、生物医学系雑誌の編集者グループが投稿原稿の統一化を目指し、会議を開催、翌年に発表された規程のことです。この会議がバンクーバーで開催されたことから「バンクーバースタイル」と呼ばれています。
現在、バンクーバースタイルは国際医学雑誌編集者委員会(ICMJE)が改訂し、最新版は2008年に発行されていますが、この規程を採用している雑誌は500誌以上となっています。
そうした雑誌に投稿する場合、「統一規程」に従っていれば作成スタイルを理由に受け取りを拒否されるということはありませんので、この投稿規程を覚えておくとよいと思います。

なお、生物医学雑誌投稿に関する統一規程(2003)の日本語訳は「医学のあゆみ」(医歯薬出版株式会社)の210巻11〜13号に掲載、医歯薬出版のページで公開されています。
http://www.ishiyaku.co.jp/magazines/ayumi/urm.cfm